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MBSラジオの番組内における暴言問題について

 本年2月21日、関西のAM放送局であるMBSラジオの番組『上泉雄一のええなぁ!』において、ゲストスピーカーであった上念司氏が、朝鮮学校に対して「スパイ養成的なところ」と発言するなど、朝鮮学校に通う生徒をはじめ在日朝鮮人の人権を脅かし、またそれを扇動するような、到底看過できない発言を繰り返し、番組においてそのまま放送されました(詳細は以下「質問状」参照)。

 今回、それが個人ではなく極めて公共性の高い民間放送局の番組においてなされたことは、その社会的影響から極めて重大な問題があると考え、人権協会傘下の関西3団体(大阪人権協会・兵庫人権協会・京都協議体)の連名で3月3日付で質問状を送り、社の立場を確認したところ、MBSラジオ社からは、3月14日付の回答が送られてきました。

 MBSラジオ社の回答によれば、本協会からの質問状を受けて、①3月10日の当該番組内の放送において「お詫び」をし、②同3月10日の1日の間、「お詫び」(以下画像参照)をMBSラジオサイト内の当該番組の紹介ページで掲載したこと、③YouTube上で配信されている当該放送分につき、「スパイ養成的なところもあったり」という発言部分のみをカットしたこと(配信自体は継続)が確認されました。

 しかし、本回答における、当該発言が「子どもたちの人権を守る」論旨からなされたとの主張は到底首肯しうるものではなく、その他質問にも真正面から答えるものではないこと、かつ「お詫び」の内容も不十分であるのみならず掲載が1日に限られるものであったこと、さらにYouTube上の配信については当該発言をカットするのみでなんの説明も付記されていないことなど、あまりに対応として不誠実かつ不十分なものであると言わざるをえません。

 したがって、人権協会傘下の関西3団体は当該「質問状」およびMBSラジオ社の回答および現在の対応を公表し、その問題性を改めて喚起するとともに、引き続きMBSラジオ社の誠実な対応を求めます。

2023年3月15日